まほろばの島詩

50年ぶりに帰ってきた故郷の風景写真

奈良・京都・伊勢神宮の旅 ⑪八坂神社~宿

高台寺を出て、ひっそりとしたした石畳の《寧々(ねね)の道》に戻り、八坂神社丸山公園方面に進みます。
この道も昼間とは全く違って静かです。やがて祇園祭の鉾を模した特徴ある大雲院の「祇園閣」が見えてきます。
天を刺すような特徴のある屋根の天辺に取り付けられた鉾先の金鶴が翅を広げているはずですが、暗く、 (標準レンズしか付けてない上に) バッテリーの調子も悪いので写真は撮らずに 「八坂神社」 へ向かいました。
この「南楼門」は舞殿、本殿の正面にあるので、もともとはこちらが「表門」になるようです。
DSC00343 (750x540) (2)



「南楼門」を入ると、一本だけ《名残の紅葉》が舞台を囲った提灯の灯りに照らし出されていました。
きっと僕達の為に今日まで頑張ってくれていたのだろうと、いとおしく思いバッテリーの事など忘れて撮ってしまいました。
DSC00344 (650x750) (2)


案の定、バッテリー切れです。“もはやここまで” と観念しまたが、試しにバッテリーを取り出し“あと一枚だけ頼む”と拝むと、再び撮影可能となりました。やはり日頃“良い爺”にしているから願いが通じたのでしょう。www (どこが・・・バシッ!) 
因みに、この「舞台」の向こうに見えているのが八坂神社の「本殿」になります。
DSC00345 (750x418)


「本殿」に参拝し「西楼門」まで来ました。「八坂神社」には楼門が二ヶ所あり、先の「南楼門」とこの「西楼門」です。
「西楼門」の前は《東大路通り》と《四条通り》の交差する賑やかなところです。
正面の奥の方に伸びている明るく広い通りが、《四条通り》で、その右側が「祇園」です。
DSC00346 (750x462)


この「西楼門」の表側は「八坂神社」の象徴的な楼門で、誰もが記念写真を撮るところです。と言う訳で僕も一枚・・・。
と、撮ったところで、いよいよバッテリーがOUTです。もう、どうやっても動きません。
DSC00347 (750x510)


あわよくば、《祇園の夜景》も2,3枚・・・と思っていましたが、“もはやここまで” と諦め、タクシーを拾って宿に帰りました。
(部屋に入ると直ぐにバッテリーの充電をし、予備と入れ替えました。)
DSC00348 (750x563)


老舗旅館らしく、どの部屋もとても落ち着いています。
こちらの部屋の床は、早春のしつらえでしょうか、備前に椿が活けられていました。(この部屋が寝室になりました)
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この部屋を出て、右に回ると風呂場があります。部屋はストーブで十分暖められています。
そのため、脱衣所にもその暖かさが回るように障子を開けています。
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こちらの部屋で9時から楽しみにしていた《京懐石》の夕食です。「二時間程かかります。」の案内にびっくりしました。
いつもは孫達と賑やかな夕食なのに、嫁さんと差し向かいで二時間も。「照れるな~。どんな話をすれば良いのかな?」
と迷いましたが、「な~に夫婦だもの、気取る事はないや。」と開き直りました。www
運ばれてくる《料理》や食材などの話を、仲居さんや嫁さんから聞いているうちに二時間はあっという間に経ってしまいました。
DSC00357 (750x555) (3)


出された料理や器の見事さ等を写真にと思いましたが・・・待てよ、「田舎者の爺さんが物珍しがって・・・」と
仲居さんに思われてはいけないと見栄を張り、ぐっと我慢して、慣れたものだと平静を装いながら頂きました。www
今になって、「もう、あんな料理を頂く事はないだろうなあ~。」と思い、撮っておけば良かったと後悔しきりです。www
DSC00360 (607x750)


食後はお風呂です。宿に到着した時に直ぐ入れるようにと宿の配慮でお湯が溢れんばかり張られていましたが、
すぐに外出し、帰ってからの夕食でしたから風呂に入ったのは10時頃でした。そのため湯がぬるくなっていました。
お湯が張られてから6時間以上経つのですから無理もありません。湯を少し流し、熱い湯を足して入りました。
檜作りの新しい浴槽で、とても良い香りで寛げました。ただ、脱衣所と風呂場が十分温まっていなくて一寸堪えました。
DSC00363 (750x632) (2)


食事をしている間に、寝室には絹と綿の寝間着が二種類用意されていました。たまにはと思い、絹のパジャマで寝ました。www
日頃は0時過ぎの就寝ですから、なかなか眠れないかなと思っていましたが疲れの性か、いつの間にか眠っていました。www
DSC00362 (750x562)


明けて25日。部屋の障子は雪見障子となっています。その奥は椅子とテーブルが置かれていて、
DSC00392 (750x579)


そこに座って窓の外を見ると、小さな坪庭がありました。
心地よい寝覚めに誘われて、と、言うよりやる事もないので(www)、表通りに出てみる事にしました。
DSC00390 (750x562)


ここは、昔ながらの雰囲気と京都らしい上品さが漂う麩屋町通三条にあり、同じ通りには「柊屋」さん、「俵屋」さんと京都でも屈指の名旅館が軒を並べています。
ここ「炭屋」さんは昔から茶人、文人達が好んだ《お茶の宿》としても知られ、茶室も5室設えています。
DSC00365 (750x562) (2)


3代前の堀部鍈之介がお茶やお花そして謡曲を趣味としていた。鍈之介は裏千家の家元とも強いつながりを持ち
観世流や金剛流などの家元とも交流を深めた人だった。先代も先々代と同様に趣味の人で、裏千家の老分も務めていた。
(老分とは家元を後援し、流儀の発展に貢献したことが認められた門人に与えられる称号)
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落ち着いた清楚な玄関先には吉井勇の歌碑があり、きれいに水打ちがされていました。
玄関入り口はガスの格子戸(引き戸)になっていて、玄関内部も良く見えます。
DSC00367 (750x562)

玄関の上がり框(がまち)の上には、古い網代笠や正月飾りの繭玉が掛けられていました。
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玄関を入ると次の間です。正面には衣桁に幔幕(まんまく)?が掛けられています。
これは空間を仕切ったり視線を遮る衝立に似た役も果たしているのだと思います。
 幔幕は、遮蔽と装飾を兼ねた幕の一種。異なる色地の布帛を,縦幅でまだら模様に長く縫合せたもので,上下両端または上端だけを横幅にしたものや,縦幅だけのものがある。
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次の間の横は応接室になっていました。時代に合わせて椅子、テーブルが設えられています。
DSC00377 (750x498)


朝食を頂いた部屋の天井に掛けられていたものです。聞くと、毎年新年に近くの神社にお参りし、頂くのだそうです。
酉の市の熊手のような《商売繁盛、千客万来》の願いを込めた縁起物で、年々大きなものになっていくのだそうです。
DSC00387 (750x562)


あちこち写真を撮っていると、宿のご主人から「茶室がございますのでご案内いたしましょうか。」と声をかけられました。
「是非、お願いします」の返事に案内されたのがここ「玉兎庵」。先代?が卯年だったことにちなみ命名したとの説明がありました。
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「炭屋」さんには5つの茶室があり、この「玉兎庵」と「一如庵」が現在使われ、
そのため毎月、先代と先々代の命日に当たる7日と17日には釜を懸け、宿泊している人々にお茶を供しているとの事でした。
DSC00399 (750x576)


後で知ったことですが、このような書物も出されているとか・・・。
51pH0Y59CFL._SX298_BO1,204,203,200_[1]


床の間の掛け軸は吉井勇の「京に来て うれしとおもふ しづかなる 利休ごのみの 宿のひと夜を」の歌です。
(この歌は玄関の石碑にもなっています。)
DSC00404 (561x750)


客席の天井は、赤松の格子に桐の板を向きを変えて市松模様になっていました。掛け物はお茶室の言われ“兎”です。
DSC00396 (750x498)


出発の時刻も迫ってきたので慌てて玄関に行きました。
僕達の靴がきちんと揃えられ、格子引き戸の内側には打ち水の桶と柄杓が置かれていました。
DSC00406 (750x563) (2)


お礼を述べ、ツアーバスの待つ大通りに向かう僕達を、女将さんや仲居さんはバスまで、男の方は門の外に出て、
このような丁寧な見送りをして頂きました。この凛とした気品ある立ち居振る舞いにいたく感動しました。
これが、《おもてしは、お茶の心で》というものでしょうか。
“無駄遣い”を止め、お金を貯めてwww、又、来たくなりました。
DSC00409 - コピー (2) (750x691)


こうして12名、皆揃って元気にツアーバスに乗り、「伊勢神宮」に向かいました。その時の様子は又後日にでも。
それでは又、元気な笑顔でお会いいたしましょう。



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  1. 2016/02/26(金) 10:45:00|
  2. 高野山・京都
  3. | コメント:4
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コメント

いやいや・・・
素晴らしいお宿に泊まれたようですねぇ~・・・
こんなお宿は中々予約が取れません・・・
奥さんともゆっくりした時間が持てた様で、夫婦の絆も深まったんじゃぁ~無いでしょうか・・・
こんな少人数で催行されるツアーも有るんですねぇ~・・・
  1. 2016/02/26(金) 19:24:19 |
  2. URL |
  3. @我楽多 #kTvoSsVA
  4. [ 編集 ]

我楽多さん
ありがとうございます。
個人的な旅行をする時も、
旅行会社に交通機関や旅館の指定等基本的な計画を伝えると、
後は全て手配してくれます。
昼食も、店を指定しておけば、席もきちんと取ってくれますよ。
指定する店がない時は、「何が食べたいか」を伝えておけば、
良い店を予約してくれます。
指定する店がない時は「どこか良いお店で・・」といっておくと
きちんと予約を入れておいてくれます。
少々高くつきますが、その方がうんと楽で、後悔することがありません。
(もっとも、旅行はあれこれ細かな予定を考えるのも楽しい事ですが)
旅行会社の担当者と仲良くしておくと、何かと面倒も見てくれますよ。www
僕達の旅行は大抵そうしています。
今回は、旅行社の作成した計画に乗っただけの旅でした。

「炭屋」さんは、心ある良い旅館でした。もう一度訪れたい旅館です。
以前、京都の同じくらい名のある旅館にお世話になった事が有りますが、
「もう二度と行くまい」と思いました。www
  1. 2016/02/26(金) 23:40:21 |
  2. URL |
  3. 喜多さん #-
  4. [ 編集 ]

丁寧な旅、

喜多さん こんにちは、
大人の休日倶楽部も味な旅を催行為れてますねぇ 又何時もの丁寧な喜多さんの写真と解説 参加 気分を味わってますが 炭屋 には滞在したいと切望もう少し注意して会報誌を見てればなぁんて後の祭り 気まぐれで一人旅好きにも魅力たっぷりの羨ましく映えた旅でしたね!。
  1. 2016/02/27(土) 16:11:21 |
  2. URL |
  3. umi925 #18Xn5xjA
  4. [ 編集 ]


ありがとうございます。
たまたま新聞広告に入っていたチラシを見ていて、
コースも宿も安心な所でしたので申し込みました。
ただ一つ、残念だったのは奈良も京都も温泉でないことでしたが、
これは仕方ないことですね。


  1. 2016/02/28(日) 19:01:40 |
  2. URL |
  3. 喜多さん #-
  4. [ 編集 ]

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Author:喜多さん
瀬戸内海と東京湾、二つの故郷を行ったり来たりの根無し草。
瀬戸内の小さな島や三浦半島の風景、生活等を中心に描いています。
又、折々に咲く身近な草花や、旅先で出合った風景等も織り交ぜながら、好き勝手な事を綴っています。

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