今日は、「月光の花(キレンゲショウマ)」の最終章です。
「キレンゲショウマ」は、宮尾登美子の小説『天涯の花」』の中に登場する剣山の山奥深くに自生する花。
= 剣山の山中にある神社を舞台に展開する話で、山腹に自生するキレンゲショウマが、主人公「珠子」を象徴する花として扱われています=
「あっ、あれじゃない?」
「そうじゃ。あれがキレンゲショウマじゃ」
と典夫がそういったとき、珠子は典夫のわきをすり抜けて走り出していた。
木々の茂みの下、これは見事な花の群落、見渡すかぎり黄の点々は拡がり、
それはおぐらい木洩れ陽を浴びて、まるで一つ一つの花が月光のように澄み、
清らかに輝いてみえた。 さわやかな月光の花は凛、として気高い。
『天涯の花』より
剣山のキレンゲショウマの紹介ビデオです。→
『天涯の花』キレンゲショウマ
「刀掛の松」で小休止した後、元気に頂上目指して登って行きます。

標高が高くなるにつれ針葉樹も増え、立ち枯れた木も現れるようになりました。

そんな立ち枯れた木に寄生している色も鮮やかな大きなキノコは
「マスタケ」。

「マスタケ」は、針葉樹または広葉樹の切り株や枯れた木の上などに重生し、
直径が10~30cmほど、重量も5kg位に成長します

このような立ち枯れた木を見ると、剣山も又、厳しい自然の中にある山であることを再認識させられます。

そんなことを思っているうちに「剣山本宮・宝蔵石神社」に到着です。

「剣山本宮」横にある「剣山頂上ヒュッテ」前のベンチで小休止し、すぐ裏の頂上へ向かいます。
ベンチ前のお花畑に咲いていた「ナンゴククガイソウ」。日当たりが良いせいか、花の時期は過ぎていました。

「平家の馬場」と呼ばれる平坦な剣山山頂は、ミヤマクマザサに覆われた広い草原です。
その中に「アキノキリンソウ」が可愛い顔をして揺れていました。

花を撮っている間に、元気者の彼はいつの間にか≪二の森≫、≪一の森≫方面へ?

「そっちは行かないよ。岩の上で記念写真を撮ろう。」と言うとこのポーズ。
「良いね~。山へ登った裕次だ。」と言うと「裕次郎って誰?」の返事。そうだよね。若い子に裕次郎と言っても・・。www

「若い頃の俺そっくりだっていう事だよ。」と言うと、「うえ~!」と、この態度。www
「それ、どういう意味じゃ!」www

そうこうしている間ににわかに霧が湧き出て来ました。「一の森」も見えません。
山の天気は変わりやすい。雨が来るから早く降りようと、早々に退散。

剣山本宮宝蔵石神社の社殿裏にある磐座(いわくら)、≪宝蔵石≫です。

磐座・磐倉・岩倉(いわくら)とは、古神道に於いて、信仰の対象となる岩そのもののこと。
平家の落ち武者達が、この巨岩の下に宝を埋蔵した伝説から「剣山本宮宝蔵石神社」と名付けられたそうです。
今流に言うと、ここは
≪パワースポット≫だそうです。

雨が来ぬうちにと「大剣神社」を目指して下り始めましたが、途中雨も降って来ました。

と言いながら、記念に一枚。www 後方の岩は、「大剣神社」 の≪神塔石≫です。

ちなみに、晴れていたらこのように見えます。

6年前の写真で、撮影時刻は13:50でした。
![20100815123409e70[1]](http://blog-imgs-102.fc2.com/m/a/h/mahorobanoshimauta/20170404153710000.jpg)
奇しくも、行程タイムは6年前とほぼ同じですね。体力の回復か?

若者に引っ張られたか?

www
![2010081512461920b[1]](http://blog-imgs-102.fc2.com/m/a/h/mahorobanoshimauta/20170404173054154.jpg)
雨の為、「大剣神社」お参りしただけで、小休止も取らず剣山中腹にあるリフト乗り場「西島駅」<急ぎました。
「西島駅」
(標高1750m) から登山口の「見ノ越駅」
(標高1420m)までの全長830mを15分で結ぶ登山リフトで降りて行きます。

リフトの足元には「ナンゴククガイソウ」や「ニッコウキスゲ」や、

今回の山行の目的であった≪月光の花≫「キレンゲショウマ」が僕たちを見送ってくれました。

あとは、下に見える「見ノ越駅」に停めている車で、「つるき町・貞光」の町へ(前方に見える上の道)降りて行くだけです。
(下の道は、祖谷川に沿って二重かずら橋・かずら橋のある祖谷狭(大歩危小歩危)方面です)

写真を撮るから二つ後のリフトに乗るよう指示した通り、彼は満面の笑みで下りて来ました。
正に、取って(撮って)置きの記念写真です。www

それでは又、明るい笑顔でお会いいたしましょう。
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- 2017/04/07(金) 00:00:00|
- 徳島
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