まほろばの島詩

50年ぶりに帰ってきた故郷の風景写真

★★★ふらっと道草 ⑦  高野山/花坂3【花坂小学校】 

彦谷で川遊びをした後、子ども達が通っている【花坂小学校】を案内して貰うことにしました。
DSC_8264 (600x399)




狭い林道を車で走り抜けると、昔は高野山街道の宿場として8軒の宿屋があったと言われるほど賑わった花坂の中心部に出ました。
 【高野町立花坂小学校】 は高野山に向かう山間に僅かばかり開かれた花坂地区のその中心部に建っていました。
◆教職員数:7名  ◆児童数:10名  ◆学級数:1・2年 / 3・4年 /5・6年の 複式3学級
 ※ すーさん一家が夏休みに引っ越された現在(9月14日)の学級編制です。
DSC_8312 (600x399) - コピー


児童数10名、映画の舞台になりそうな小さな小学校でした。学級園のかぼちゃが数個実をつけていました。
みんなが育てたかぼちゃを先生たちと一緒に(給食で)食べている姿が目に浮かびます。
校庭の土手のツツジの刈り込みは教職員や地域の方々の手によるものでしょうか。学校を愛している事の表れだと思います。
このような環境の中で育つ(育てられる)子どもの心は真っ直ぐです。
校庭奥の丸窓の建物は花坂保育所跡。(現在は高野山保育園に統合されているそうです)
DSC_8310 (600x399) - コピー


秋には、村の祭り(10,6)に合わせ、地域合同の運動会(=健民運動会)がこの運動場で行われるそうです。
子ども達が嬉々として案内してくれるその様子からも、如何に毎日が楽しく、又、先生たちによって素晴らしい教育が日々実践されているのかが良く分かります。
DSC_8309 (600x337) - コピー


校庭に隣接した森には「鳴川大明神」、「観音堂」がありますが、何の違和感も感じません。
それは長い歴史の中で花坂地区の人たちの生活の中に深く根ざした信仰や、この地で生かされているという感謝の気持ちがこのような形で残されているからであろうと思います。
神仏分離、政教分離といった考えはありますが、古来よりそれぞれの土地に残されているこの大らかな神仏習合・神仏融合の形や精神は大切な事だと思います。
DSC_8311 (593x790) - コピー



僕がこの花坂小学校を訪ねたのは6月24日。その時運動場は土のグランドでしたが、学校を訪れたその三日後の6月27日(水)、この運動場は学校、家庭、地域、行政等の協力で芝生化されたそうです。
■資料  【花坂小学校ホームページ】 にその芝生化の記事が写真と共に紹介されていました。
 このたび、県並びに町教育委員会の推奨・指導のもと、本校運動場に芝生を植えつけました。芝生にすることによって、子ども達の運動する機会を増やし、けがを減少するとともに、地域の皆様の交流の場とするのがねらいです。
 当日は、県の健康体育課の方、NPO法人の芝生植えの指導者の方、そして町長様をはじめ、地域住民の皆様と多数のご支援ご協力を得て順調に芝生植えを進める事ができました。
 子ども達は9時からおよそ1時間近く芝生植えをしました。
 芝生の苗のポットは4000個近くあったのですが、1時間程で植えることができました。
今年の運動会はみごとに成長した芝生の上で地域の皆様と楽しめそうです。


恐らく、降霜期等はグランドが《凍る⇔解ける》の繰り返しでぐちゃぐちゃとなり、長期間使用不能だったのでしょう。
下の写真は運動場の端に生えていたシロツメクサ等ですが、このように芝等が活着すれば運動場の使用可能な期間はぐんと増してくると思います。

「地域の皆様の交流の場とするのがねらいです。」この芝生化の大きな狙いこれこそが開かれた学校の未来像であると思います。
本来、学校(や神社仏閣)は地域の中において、光り輝く場で無ければなりません。そんな中で子ども達は大きく育っていきます。
子ども達は家庭・地域の中で育ち、地域の宝です。だからこそ、子どもは地域全体で育てていくべきものだと思います。
この運動場で、地域ぐるみの運動会があり盆踊りも行われる・・・。僕の思い描いている≪地域一体型の学校≫のイメージです。
DSC_8313 (600x289) - コピー


運動場の民家側には立派なプール(短水路四コース)が設置されていました。
夏休みには≪校内水泳記録会≫が計画されていましたから、きっと楽しい大会となり、友達を励ます声援が花坂の谷間にこだました事だろうと思います。
尋ねなかったけれど、もしこの≪水泳大会≫に先輩達や地区の人たちも特別参加できる枠があったなら・・・、
地区合同の運動会や盆踊り大会同様、これもまた、学校とい一体となった地域の楽しみな行事の一つになるだろうなあ~、などと諸般の事情も考えないで勝手に思いを膨らませていました。・笑・
DSC_8319 (600x292)


そんなことを思いながら学校を出ようとしたら、二年生のM君が運動場の草叢にいたカエルをそっと僕に見せてくれました。
僕はそのM君の優しさに感動を覚えました。
恐らく、雨蛙を見るのは珍しいだろう・・・そう思って見せてくれたその優しい好意(行為)にだけでなく、
DSC_8318 (600x450)


カエルを乗せた右の手にそっと左の手を添えて差し出した心の優しさにです。
これは、無意識に出た小さなカエルを大切に思いやる優しい心の現われです。
《彦谷の清流》で見せてくれた〈兄がM君に、M君が弟に〉見せた《他を思いやる優しい心》と同じです。
この深い優しさは、子どもの頃から豊かな自然と環境の中で地域の人たちに見守られながら育って行くうち、
知らず知らず自然に身についた≪優しさ≫に違いありません。
DSC_8314 (600x450) - コピー


掌の雨蛙はM君、即ち花坂の子ども達。右手は家庭、そっと添えた左手は先生方や地域社会と見ることが出来ます。
学校を後にする時、M君は「僕は学校が好きです。友達や先生方も大好きです。」そう言い切りました。
本当に素晴らしい環境(家庭・学校・地域)の中で育っているなと嬉しく思いました。
高野山金剛峰寺に掲げられていた 《 いかせ いのち 》  の言葉を思い出しました。
DSC_8322 (600x283) - コピー



思いもかけず長居をし、その上スーさんの家でお昼までご馳走になりました。
帰りは【奈良・唐子遺跡と法起寺】に立ち寄ってから横須賀に帰る旨を伝えると、
土地不案内の僕を気遣って家族皆さんで、高速に入る途中の町まで先導してくれました。
すーさん一家は別れの時、路肩に寄せた車の窓から手を伸ばし、≪さようなら~、お元気で~≫の合図を送ってくれました。
バックミラーの中でどんどん小さくなっていくすーさん一家の車を見ながら、僕も小さく感謝と別れの言葉を返しました。
思い切って訪ねてみて良かったなと思いました。声が詰まり、いつしか涙も流れていました。
今度はいつの日にか僕の住む瀬戸内の小さな島で再会したいなあと思いました。

■宮崎に移られた 「すーさんご一家」  の近況を伝えるブログです。

それでは、又。お元気で。

スポンサーサイト
  1. 2012/09/16(日) 00:00:00|
  2. 高野山・京都
  3. | コメント:9
<<★★★ふらっと道草 ⑧  橘寺・川原寺~飛鳥寺~石舞台 | ホーム | ★★★ふらっと道草 ⑥  高野山/花坂2  >>

コメント

今日もおおいに感動をさそう写真に出会いました。
奥深い山あいの小学校で学ぶ児童10名、自然の中で力強く生きる「すーさんご一家」の子供達。どちらも高野山を背景としているからでしょうか、禅でいう「歩歩是道場」を地でいっています。
世間で言ういい環境いい条件ではなく、与えられた環境や条件をすべて受け入れ、その中で力強く生きています。
また「すーさん一家」の○君の右手に添えられた左手、本当に感動的で人に愛憐の思いをもたらします。
又、普通なら見落としてしまうその、何気ない○君の左手に、すぐ気付く北さんの感性!目の付けどころ!
いつもながら敬服しました!!
  1. 2012/09/16(日) 06:11:08 |
  2. URL |
  3. ふうちゃん #-
  4. [ 編集 ]

ふうちゃん
ありがとうございます。
細部にわたって読まれていること、嬉しく思います。
すーさん一家の子ども達は一人ひとり個性豊かですばらしい子たちでしたね。
のびのびした子どもらしさの中にもきちんとした躾が身についていました。
昼食を頂いた際にも・・・
子ども達はお父さんが机に座り、家族揃ったところで子ども達も姿勢を正し
合掌して「頂きます」と手を合わせていました。終わった時にも同様でした。

学校も、教室の中を見なくても、校舎の周りを回っただけでおおよその学校教育の様子、
子ども達の生活の様子はわかります。
いかに日々の生活が大切であるか。子ども達はそんな日常からいろいろなことを学んでいきます。
ふうちゃんが言われる通り、日々の「行住坐臥」の中から人は形成されていきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鍵コメさん
ありがとうございます。
例の件、快諾です。
どうぞご自由にお使いください。
※コメントを頂いたページにも返信させて頂いております。



  1. 2012/09/16(日) 23:07:08 |
  2. URL |
  3. 北さん #-
  4. [ 編集 ]

こんにちは!
すーさんの事はこの文書を読むと一時は同じ生活(学校、職場、地域)をされていたように感じましたが・・・
でも、この家族の子供たちは自然と周りの人たちに育てられて心の清い子らであるようですね、
今の世はこのような純な心を持つ人がどれだけいるのでしょうか?
  1. 2012/09/17(月) 14:01:46 |
  2. URL |
  3. 尾張小牧 #-
  4. [ 編集 ]

未来

北さん、こんばんは^^

花坂シリーズ、有難う御座いました。

少し花坂小を持ち上げ過ぎの感もいたしますけど。
僕は地域のネガティヴなことは語りません。いつか
乗り越えていくはずと、希望を秘かに描きながら、
地域を信じていました。

故郷は遠きに在りて思うもの…室生犀星とならない
ように、それぞれが故郷を大事に出来たらと思って
います。花坂にいつまでも子どもたちの元気な声が
響きますように。

はい、いつか北さんの故郷で…夕陽を眺めながら、語り合いたいものです。晩酌も。

感謝しております^^
  1. 2012/09/17(月) 20:50:54 |
  2. URL |
  3. すーさん #dSgqtt7g
  4. [ 編集 ]

こんばんは

とても素敵なお話を読ませていただきました
心が潤っていくのがわかります

今の時代 こんなにゆったりと過ごせる場所は滅多に無いですよね・・・
学校は大人数で 思いやりの気持ちより 人より上に立つことばかり・・・
何年経ってもいじめが止まないのは 環境のせいだと思います

カエルのお話 両手で差し出してくれた男の子・・・
私も感動で 胸が熱くなりました
いい先生がいて いい地域の人たちがいて
そこで育った子供たちは こんなにも優しく思いやりにあふれている・・・
素晴らしいですね!
北さん いい訪問になりましたね^^
  1. 2012/09/18(火) 00:10:33 |
  2. URL |
  3. ユウスケ #ZvWJaGwQ
  4. [ 編集 ]

以前から山里は過疎が言われるようになりましたねぇ~・・・
私が子供の頃は山の綺麗な川で泳げるのが羨ましかったんですが・・・
矢張り山里は生活が不便なんでしょうか???
でも浜の方も最近は過疎って居ますから、都会以外は過疎って居るんでしょうねぇ~・・・
  1. 2012/09/18(火) 11:38:41 |
  2. URL |
  3. @我楽多 #kTvoSsVA
  4. [ 編集 ]

尾張小牧さん
ありがとうございます。
本来、子どもは皆同じです。
どんな環境で育つかが大きなウエートを占めるように思います。
一番が人的な環境、二番目が社会的な環境そして自然環境等です。
どんな人たちの中でどんな環境で育つか・・・・です。
誰もがこのスーさん一家の子ども達のように育って欲しい、
育てたいと思いながらも其れはなかなか叶わないことでしょうねえ。
親の生き方・・・先ずこれが子どもの範となる事は確かなようですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
スーさん さん
長々独りよがりの記事を・・・書かせていただきました。
訪ねるべきか、訪ねざるべきか・・・
随分迷いましたが結果,訪ねてみて本当に良かったと思いました。

犀星の詩は本当に良く分かります。
でも、それ(マイナス面)は何処にいても同じこと、それぞれ長短併せ持っていますからね。
要は、気持ちの持ちようで僕はスーさんのように良い方良い方に考える事にしています。
島(故郷)は全てが良いかと言えばそうではなく島(故郷)のマイナス面も沢山あります。
これは何処に住んでも同じ事。
であれば、自然環境に恵まれた方を選択する方が良いのかなと・・。
それに、無条件に気持ちが落ち着けることでしょうか。幸いにも
≪石をもて追わるる如くふるさとをいでしかなしみ・・・(啄木)≫を経験していないからでしょうか。
かにかくに≪ふるさと≫はありがたいものだと僕は感じています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ユウスケ さん
ありがとうございます。
例え大罪を犯してしまった人も、
本来、そんな悪い事をする為に生れてきた人は一人もいません。
人を殺めよう、いじめよう・・そんなことをする為に生れ、育った人などいないはず。
そこに至るまでの過程(環境)がそうさせてしまったのだと思います。
周りがそうさせて(育てて)きたのだと思います。
其れを思うと、≪生きていく環境≫が如何に大事なものであるか、良く分かります。
我々大人がしっかりせねばなりません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
我楽多写楽さん
ありがとうございます。
日本津々浦々、過疎化は加速度に進んでいます。
高齢化社会になるとますます拍車がかかり・・・・
♪ふるさと♪は遠い昔話となりました。

でも、都会・・・一概に悪いことばかりではありません。
第一、何処の都市も(地方都市の特徴はなくなりましたが)際立ってきれいになりました。
ビルも公園も学校も商店も、川までが・・・
全てが見違えるほどきれいになりました。物も溢れています。
なのに、どうして・・・犯罪だけが増え続けていくのでしょう・・・。

  1. 2012/09/18(火) 15:29:37 |
  2. URL |
  3. 北さん #-
  4. [ 編集 ]

こんにちは~
昔を思い出します。
マスターの通った小学校も
田舎の小さな学校で、そこも
複式学級だったんですよ~。

我が子を含め、都会にいては経験できない
味わい深い景色と大自然の中での生活
懐かしくて胸がいっぱいになりました。
北さん、ありがとうございました。
  1. 2012/09/18(火) 16:21:44 |
  2. URL |
  3. きなりM&O #-
  4. [ 編集 ]

きなりのマスターさん
ありがとうございました。
喜んでいただけたようで、とても嬉しいです。

マスターさんも複式学級でしたか。
僕は小さな島の学校でしたが、子ども達は大勢いて複式ではありませんでした。

10人の学校・・・・想像しただけでぞくぞくしてきます。
心が十分入った魂の授業が出来そうです。
しかし、
少人数だと少し困ったこともありそうですね。
授業の中で互いの意見を出し合ったり、何かのテーマで話し合ったりは難しい。
そんな時には先生が相手の子ども役を演じるのかな?
体育など、ゲーム形式の授業はできません。
音楽の合奏や合唱も難しい・・・。
予算面でもかなり厳しい現実があるかもしれませんね。
県や市からでる予算では指導要領(国で決められている学習内容授業数等)
をカバーするのはなかなか難しいのではないかと心配もあります・・・・。
やはり一長一短ありそうです。
  1. 2012/09/18(火) 21:17:06 |
  2. URL |
  3. 北さん #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

喜多さん

Author:喜多さん
瀬戸内海と東京湾、二つの故郷を行ったり来たりの根無し草。
瀬戸内の小さな島や三浦半島の風景、生活等を中心に描いています。
又、折々に咲く身近な草花や、旅先で出合った風景等も織り交ぜながら、好き勝手な事を綴っています。

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

FC2カウンター

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

いいなって思ったらクリックしてください

最新記事

最新コメント

リンク

このブログをリンクに追加する

月別アーカイブ

カテゴリ

春 (3)
粟島遠望 (6)
未分類 (162)
桜 (12)
ノスタルジア (3)
茶華・鳥 (32)
えっちゃんの花畑 (9)
木の花 (14)
春の花 (7)
横須賀 (114)
横浜 (21)
鎌倉 (33)
東京 (52)
奈良 (47)
高野山・京都 (24)
海員学校 (4)
船、港 (44)
城の山より (10)
西浜 (20)
島の人 (7)
下新田 (9)
姫路 (3)
花畑 (6)
詩歌 (3)
旅行 (21)
紫陽花 (17)
草花 (106)
三浦半島 (7)
夜景 (10)
花散歩 (39)
粟島散歩 (99)
小動物 (36)
家族 (20)
お出かけ (100)
年中行事等 (52)
朝の風景 (21)
夕景 (11)
日々の出来事 (19)
香川 (25)
粟島 (7)
奈良・京都 (1)
愛媛 (6)
黒川/財田駅周辺 (23)
徳島 (21)
三豊市(山本町,財田界隈) (32)
香川のお寺や神社 (97)
紫雲出山 (16)
高知 (11)
島の桜 (9)
お寺 (0)
島の春 (9)
庭の花 (57)
来島者たち (35)

検索フォーム

RSSリンクの表示